令和4年度第1回キャリア研修会を開催しました。

 2022年4月16日(土)に、キャリア心理学研究所代表 宮城まり子先生を講師にお招きし「短期療法(ブリーフセラピー)をキャリア支援に活かす」をテーマに、web会議システム(Zoom)で第1回キャリア研修会を開催いたしました。

 

 宮城先生は、当協会において3回目の研修会となりますが、参加者全員に優しく言葉をかけてくださり、終始和やかな雰囲気で研修を行うことができました。

 アンケートの満足度も非常に高い評価をいただき、コメントでは「現場で生かせる研修内容でした。大変勉強になりました。」「ブリーフセラピーについて、初めて学ぶことができ、非常に勉強になりました。実習もあり、学ばせていただいたことをすぐに実践でき、理解が深めやすかったです。」「すぐ使え、役立つスキルを教わることができ、ありがたかったです。」などの感想と「また宮城先生の研修を受けたいです。」との声も多数いただきました。

 以下、当日ご参加いただいた 堅田里栄様よりご感想をお寄せいただきました。

 現、日本産業カウンセリング学会名誉会長、日本キャリア教育学会理事でいらっしゃる宮城まり子先生を講師にお迎えしてのキャリア研修会がリモートにて開催されました。

 2019年に養成講座に参加し、翌年から広がった新型コロナウイルスの影響で、ずっと受験ができず、昨年の2021年6月に仙台でようやく受験でき、無事に資格取得することができました。新潟キャリアコンサルタント協会にも入会をさせていただき、この度、キャリア研修会に初めて参加させていただきました。養成講座の時から宮城先生の書籍を教材とさせていただき、直接、宮城先生からの講義を受講させていただくことができ、大変幸せに感じております。地方におりましても、リモートで都心部と変わらずに先進的な学びを得ることができるようになったことは、新型コロナウイルスがもたらしてくれた利点とも言えるでしょうか。
 短期療法(ブリーフセラピー)とは、問題解決志向(Solution focused approach)カウンセリングでもあり、クライアントの具体的変化を支援の本質とする支援方法で、クライアントが「何をどのように変えることにより、どうなりたいのか、どうありたいのか、どのような状態になることを望んでいるのか」を目標(ゴール)設定します。そのためには、今から何を行うか、どのような準備が必要か、どのような行動を具体的に行うか、何ができるかなどを一緒に考え支援する方法です。問題の原因には焦点を当てず、より良い未来を手にいれることに主に焦点をあてることも特徴の一つです。
 「短期療法(ブリーフセラピー)」は、捉え方を変えれば行動が変わる。行動が変われば捉え方も変えることができるという、「捉え方」と「具体的行動」に焦点を当てた支援方法です。キャリアは選択の連続であり、その選択をする上でも、「何をどのように捉えているか」がカギとなります。不安になるような捉え方を選択すれば不安になることは、ABCDE理論でも私たちは学んで参りました。事実や出来事は変えることはできなくても、捉え方は変えられるため、クライアントの変化を重視し、「捉え方」と「行動」両面からアプローチをすることが大切であると教えていただきました。また「短期療法」の特徴である、「大きな変化は望まず、小さな変化を次第に大きな変化につなげていく」という方法は、支援する側もクライアントにとっても、非常に勇気づけられる、一歩を踏み出しやすいものであると感じました。そして今回は宮城先生からすぐに実践できる手法を3つご教授いただきました。スケーリング・クエッション、タイムマシン・クエスチョン、ミラクル・クエスチョンです。問題に焦点をあてず、「どうなりたいのか?」といった未来の姿から逆算して現在の施策を考えるバックキャスティング思考法とも言え、知らず知らずに気持ちがポジティブになれるため、行動にもつながりやすいように感じます。
 宮城先生のお話は非常にわかりやすく楽しく、かつブレイクアウトルームにてペアを組んでの実習もあり、大変理解がしやすかったです。4月は研修をさせていただく機会が多かったので実践あるのみと、研修会で教えていただいた内容を少しだけご紹介させていただきました。VUCAの時代と言われる現代社会において、キャリアデザインの重要性を強く実感する場面が多くなりました。新潟キャリアコンサルタント協会の皆様方と共に活動させていただく中で、共に学び共に考え勉強させていただき、日々成長し続けていきたいと強く感じる研修会となりました。大変ありがとうございました。

 

 当協会では、研修会を始め、今後も会員相互の交流や研鑽の機会の充実に努めていきたいと考えております。皆さまのご参加をお待ちしております。

 

最後に参加した皆さんで画面ショットを撮りました。
(注)ぼかしをかけてあります。